CCは2001年12月22日に、世界初の体細胞クローンにより誕生したメスの猫ちゃんです。
CCという名前はCopy Cat(コピーキャット)、Clone Cat(クローンキャット)、Carbon Copy(カーボンコピー)、の意味があります。

CCを生み出したのは、アメリカ合衆国の企業ジェネティック・セービングズ・アンド・クローン(GSC社)と、GSC社から資金を提供を受けて研究をしていた、テキサスA&M大学です。
CCのオリジナルは、白地の毛に茶色、黄褐色、金色の斑点模様の三毛猫「レインボー」(メス)です。レインボーから細胞を採取し、別のネコから取得した核を取り除いた胚に入れ、「アリー」という名前のネコを代理母として、CCを誕生させました。

三毛猫レインボーのコピーのCCですが、CCの被毛は白地に灰色のトラネコ(白キジ)でした。
毛の色だけでなく、レインボーがおとなしくて太っちょなのに対し、CCは好奇心旺盛で遊ぶのが大好きでスマートという具合に性格も体型も異なっていました。

CCとレインボーの遺伝的構造は全く同じなのですが、この事は、クローン動物の外見や性格は生活環境などに大きく依存し、オリジナル猫とはまったく異なることがあることを示す事例となりました。

GSC社は、可愛がっていたペットを再現したいという望みに応えることで利益を得たいと考え、テキサスA&M大学の研究者はCC誕生後の2002年2月、『ネイチャー』誌にCCのクローン・プロジェクトの詳細やCCがクローンであることを証明するDNAテストの結果を掲載しました。

しかし、クローンでペットがそのまま生き返ると期待すれば、失望するだろうと、テキサスA&M大学の動物クローニングの専門家の1人、デュアン・クレーマー教授は言います。
専門家によると、猫の性格を決定するには、遺伝子とともに環境も等しく重要だそうです。また、外見をとってみても、同じ三毛猫のDNAを持っているからといって、必ずしも同じ毛の模様になるわけではないとのことです。

米国愛護協会のウェイン・パセル氏は「クローニングはオリジナルそのままを作るわけではないと、当初から反対してきたわれわれの意見が正しいことが証明された」また、「クローニングでは、身体的な特徴を同じにできないだけでなく、飼い主がずっとそばに置きたいと思っている猫の行動や性格をそのまま再現することは絶対にできない。愛護施設に収容されたり救援団体に助けられたりして、飼い主を必要としている猫がたくさんいるのだ。新たな猫を生み出す戦略など、絶対に必要ない」と語りました。

GSC社は、クローニングでペットが生き返るわけではないことをペットの飼い主に説明しており、自分のペットと全く同じ動物が得られると期待しているのが明らかな客は断っており、「目先のことだけなら、誤解を悪用することは簡単だ。だが、長期的に見れば倫理に反しているし、ペットの飼い主はすぐに気づいて『おい、これは私の〇〇じゃない。私のことがわからないし、いろいろ教えたこともぜんぜん知らない』と文句を言うだろう」と言います。
しかし、クローニング技術を活用すれば、そのペットに特有だと飼い主が考える遺伝子を複製でき、血統がはっきりしないため同じ交配が望めない個体や、卵巣摘出や去勢によって仔を生ませることができない個体の場合にはとくに有効な手段になると考えており、「ほんの一部だが、欲しいものを正確に把握していて、それにこだわりたいと思っている人々がいる。別だということは承知の上で、可能な限り似たペットを求める。これこそわれわれの顧客となる人々の動機なのだ」とGSC社は語っていました。

それに対して、飼い主は同じペットが欲しいと望むあまり、こんな注意事項などには耳を貸さない恐れがあると、ペンシルベニア大学の生命倫理学者、アーサー・カプラン氏は言う。カプラン氏は、クローニング技術自体にも、それによって利益を得ようとする企業にも批判的立場をとっています。
動物好きがペットに愛着を持つのは、その性格や行動を愛するからであり、免疫システムや血液型を規定する遺伝物質とは関係ないというのが、カプラン氏の意見です。
「新しく誕生したクローン犬は何も知らないので、前の犬に教えたさまざまなことをまた教え直さなければならない。遺伝子がどれだけ共通していようとなんにもならない」といいます。

現在、GSC社は市場規模が極めて小さかったことを理由に、2009年にはペットクローン産業から撤退をしています。

CCは、クレーマー教授と、シャーリー夫妻に引き取られ、2006年9月にはクレーマー家で4匹の仔猫を産み、母猫として暮らしていましたが、2020年3月3日、18歳と72日の時に、腎不全のため死去しました。

人間の欲や好奇心のため、自然の法則に反して生み出されたCCですが、クレマー家で生涯大切に育てられたようで安心しました。しかし、筆者はCCの事を知って、自然の法則に反することは、するべきでは無いと考えております。

出典

Wikipedia

WIRED クローン猫、外見も性格もオリジナルとは「別の猫」

クローン猫のCC